先手の早期退職で叶えた通訳ガイドの資格取得と第2の人生。

資格(TOEIC・IELTS・英検等)

手嶋さんインタビュー01

手嶋さんプロフィール 手嶋隆行さん
2014年11月に入校され、今秋でFCC歴丸7年になります。初級Ⅰ・LSⅡからスタートし、現在LSⅥ・RWⅥを受講中。2回の受験を経て、今年2月に国家資格である全国通訳案内士の試験に合格されました。

LS(8レベル):リスニング・スピーキングを強化するクラス
RGW/RW(8レベル):リーディング・文法・ライティングを強化するクラス

 

難関と噂の全国通訳案内士(通訳ガイド)の資格取得、おめでとうございます!

ありがとうございます。英語の試験自体は英検1級とかの方がもっと難しいと思うんですが、この試験は日本史や地理の問題もあるので、そこが難しいところですね。

 

かなりハードルが高そうですが、受験のきっかけは何だったのですか?

実は私は大学で地理学科を専攻していて、元々旅が好きなんです。FCCで英語を勉強し始めてからは毎年夏に欧州を旅行するようになりました。そこで出会った現地の方々が皆優しくって。いつか恩返しという形で訪日外国人の方々を助けたり、彼らに日本のことを伝えたいと思っていました。

受験を決めたのは3年前です。ちょうどその頃長く務めた県庁での仕事を辞めようかと考えていて。朝早く出て夜遅く帰ってくるという生活の中、疲れていたんだと思います。家族はそれに気づいていました。二人の息子の子育てがひと段落したタイミングでもあったので、この先の人生とか、お金のこととかを考えてみました。そうしたら、早期退職してもなんとかなるかな?という結論に至って。定年までこのまま過ごすより、ここで辞めて今までできなかったことをしよう、どうせなら通訳案内士の試験にチャレンジして好きなことを仕事にしたい、そういう気持ちが湧いてきて妻と子供達に話しました。家族の反応ですか?「お父さんの好きなことをしたらいいよ」って諸手を挙げて賛成してくれました。その時、なんだかすっごく楽になりました。

退職を決めてからは、まず九州通訳・翻訳者・ガイド協会が開いている、通訳案内士試験を受ける人達のための試験対策講座に行きました。そこで試験内容やどんな勉強をしたらいいかを教えてもらって、実際の試験を10分くらいにまとめたミニテストを受けてみたら「あ、割と解けるじゃん?」と。でも、それと同時に私は日本史が相当苦手だということが分かりました。空間的拡がりで考える地理と、時間軸で考える歴史は同じ社会科でも違うんですよね。日本史を避けて生きてきた私でしたが、地理の知識を活かすのに歴史にも挑戦しなければならなくなりました。ちなみに一次試験は(1)外国語(2)日本地理(3)日本歴史(4)産業・経済・政治及び文化に関する一般常識(5)通訳案内の実務で、(4)は昨年から難しくなったそうです。日本歴史だけはコンスタントに難しくて皆大体ここで落としているようです。私は2年前に初めて受けた際、一次は日本歴史以外合格できたので、昨年受けた2回目は日本歴史と二次のみでした。

二次は英語の口述で、日本に関する3つのトピックから1つ選んで英語で説明する2分間プレゼンと、日本語で読み上げられる文章を速記して通訳する問題があります。プレゼンだと、例えば「砂被り」や「杉玉」が選択肢に出てきます。砂被りは相撲で砂が被る位置にある席(砂被り席)のことで、杉玉は新酒ができたサインとして使われるものです。「何それ?」って思うでしょう?英語ができるのは当然なんですが、日本について外国人が知りたがることを答えないといけないというのがこの試験の基本理念なので、これは本腰を入れて勉強しないといけないなと思いました。

 

日本に関する知識とそれを伝える英語力、この両方をどのように勉強されたのですか?

通訳案内士の先輩からのアドバイスで2年前からAsahi Weeklyという英字新聞を一週間かけて隅々まで読むようにしました。中級レベルで、日本に関するトピックもよく出てきます。分からない単語は全て英英辞書で調べるようにしていて、今は10個もないくらい。でも、これは色々試行錯誤した結果たどり着いた勉強法で、入校した頃はハリーポッター原書とかを、分からない単語は飛ばしながらとにかく読み進めていました。Asahi Weeklyに月1回課題文を英訳して投稿する「ライティング道場」というコーナーがあるのですが、先日、30回の投稿の末、約200名の中から最優秀賞に選んでもらえたのは嬉しかったです。

英字新聞を読む手嶋さん

観光地にも時々足を運んでいます。「眠り猫の彫刻は日光東照宮のどこにある?」とか、試験問題があまりにマニアックで、、、これはもう実際に行って自分で確認しないと太刀打ちできないと思ったので、コロナ直前には日光と、青春十八切符で5日間の西日本世界遺産巡りに、Go To キャンペーン中は成田山新勝寺に行ったりしました。

昨年取り組んだこととしては主に二つあって、まず夏の一次試験前に「英語で話す京都」というテキストをしました。京都の名所一つ一つについてツアーガイドがゲストに説明をするという実践的な会話形式になっていて、音声付きです。観光地としての話だけでなく、日本の文化や制度等、外国人を案内する際に雑談で出てきそうなトピックも学ぶことが出来ます。日本歴史と言ってもいわゆる高校で使う教科書をやっておけばいいということではなく、外国人が訪れたい場所の由来等について問われる試験なので、一次の前はこのテキストを繰り返しやってとても役に立ちました。

私はじっと座って音声を聞くというのが苦手なので、退職を機に生活スタイルもガラっと変えて朝4時半に起きることにしました。何をするかというと、毎朝15km走りに行くんです。2時間半くらいかけてゆっくりゆっくり。その間に聞く。単に聞くだけじゃなくて、口に出すことを心掛けました。うちの近くの林の中だとたまに会うのはイノシシくらいなので(笑)、結構大きな声でぶつぶつとシャドーイングしながら走っています。これが二次試験で活きてくるんですよね。あと、通訳ガイドの世界特有の言葉があって、例えば多神教の神や八百万の神を表すdeityというのがあります。神社の説明等で必ず出てくる単語なんですが、こういうのも覚えました。一日の勉強時間は8時間くらいでしょうか。

試験対策の本

そして冬の二次試験。私がプレゼンで意識していたのは「外国人試験官が身を乗り出して聞いてくれること」。単に事象を説明するだけではつまらない。いい評価をもらう為にも、関連した話題や実体験を話せるような選択肢を選ぶようにしました。私の時は「大政奉還」「一汁三菜」「免許返納」の3つが出て、大政奉還を選びました。というのも、今年の大河ドラマが渋沢栄一だと言うんで出題されるのではと色々調べておいたんです。それで、大政奉還から渋沢にまつわる話に繋げてうまく自己アピールすることができました。

こうした話の展開の仕方、構成のリズムを掴むのに役に立ったのが英語日記です。日本史や日本文化に興味があるAlex講師が題材を結構持ってきてくれて、ある時は鍋料理をテーマに日記を書きました。前半は鍋料理の具材や作り方の説明をして、後半は子供時代の闇鍋の思い出話と共にオススメのネタとしてポテトチップスを紹介(鍋に入れると意外とおいしいですよ)。最後には”It was yummy. Indeed that was the Yami-Nabe.”というオチをつける(笑)オチは毎回必須です。臨機応変に話を作り出す、その為に日々ストックを溜めておく、なんだかこれって落語家みたいですよね。こうして無事2月に合格通知を手にすることができました。

英語日記 英語日記

なかなか覚えられずショックを受けた単語を書き留めた「ショックリスト」 なかなか覚えられずショックを受けた単語を書き留めた「ショックリスト」

 

ガイドの資格を活かした今後のプランや目標を教えて下さい。

今は法律が変わって資格がなくても有償でガイドができるんですが、県庁に有資格者として登録しておくと全然違います。添乗員の研修を受けていれば旅行会社から仕事の依頼がくるんです。ただ、私は自分で組んだツアーをメインにやりたくて、地元の芦屋町が貸し出しているレンタサイクルを使った海辺のサイクリングツアーを企画しました。飛び込みで町の観光協会に自転車の貸出をお願いしに行ったら、「これはぜひ観光協会の事業としてやりたいのでガイドとして入って下さい」と言われて。当面は日本人のお客さんを中心にこじんまりとしたツアーになりますが、非常事態宣言が解除されたらすぐにでも始めたいと思っています。

インタビューの様子

この仕事は70才、80才になってもできるのがいいところ。人生100年時代を考えた時、33年務めた職場を55才で辞めたとしても、まだ人生の半分。それから33年があともう一回やってくることを想像したら資格も何もない状態で定年を迎えるのが怖いと思ったんです。人生第2部の幕開けを前にして、「60才過ぎて体力も落ちてきた頃に新しいことを始めるのは難しい、やるなら今でしょ!」って思ったのが早期退職した一番の理由です。

どんな人でも一つのことに10,000時間かけるとモノになるとどこかで聞いたので、私も一日3時間×10年すれば習得できるかもしれないと、続けてこれました。FCCに入校してもうすぐ7年ですが、「まだ7年」と言う感じですね。これからガイドとしての経験を積んで、流暢な英語でゲストを案内し、笑わせ、帰って頂けるようになりたいです。

 

以前、手嶋さんには2回ほどインタビューを行っております。そちらの記事も是非ご覧ください。下記クリック(タップ)して頂けるとご覧いただけます。

2020年4月15日掲載:「この春 福岡県庁を早期退職。⼈⽣を変えた 英語のチカラ 春」

2016年4月5日掲載:「楽しんでこそ、力に変わる」

 

           

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